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-よみもの-

第12回 一般の部(エッセー)优秀赏

笋は我が家の妙薬

今年も笋の季节がやって来た。嚙めばさくさく、ほどよく硬くて若々しい风味。
嫁いで间もない顷、フルタイムで働く私を気遣って、义母がよく夕食を作ってくれた。
农家の献立は、採れたての野菜が中心。春ともなれば、夫が山のように笋を掘り起こす。いきおい笋の煮物が连日膳に上る。
身重だった私は、その匂いを嗅いだだけで、吐き気が込み上げそうになった。
「妊妇はすっぱい物を欲しがる」と思われがちだが、人によって欲する物は异なる。
私の场合、なぜかうどんが恋しくてならなかった。鰹だしの効いたおつゆ、ふっくら甘辛いお扬げに、こしのある白い麺。
今晩、うどんだったらいいのに&丑别濒濒颈辫;&丑别濒濒颈辫;。
期待すれどむなしく、玄関を开ければ、またしても煮物の匂い。箸を付けようとしない私を见かねて、义父が持论を语り出した。
义父によると、笋は一日二十肠尘から叁十肠尘ほど伸びるという。かぐや姫が生まれるのもむべなるかな。势い盛んな竹は生命力の証。
「笋を食べると、丈夫な子が生まれるんや」
义父はそう缔めくくると、にっこり笑った。鰯の头も信心から。元気の源と思えば、にわかに有り难い食べ物のように见えてくる。
恐る恐る口に含むと、鶏肉のだしがよく染みて意外とおいしいかも&丑别濒濒颈辫;&丑别濒濒颈辫;。さくさくした食感も心地よい。今まで苦手と远ざけていたが、食わず嫌いだったようだ。その日から私も婚家の食卓に驯染み、笋を爱する家族の一员となった。
あれから叁十年が経った顷、娘が浮かぬ颜で里帰りしたことがあった。闻けば二、叁日前からつわりがひどいらしい。
折しも春。锅の中で鶏肉と笋がグツグツ煮えている。辺りに立ち込めるだしと醤油の匂い。吐き気を催さないかと心配する私をよそに、
「いいなあ、家に帰ってきたって実感が涌く」
と娘は頬を缓めた。彼女にすれば、これが我が家の匂いなのだろう。
毎春、掘ったばかりの笋を大锅で茹でる母亲を见て、この子は育った。夫が鬱病で苦しんだときも、私はひたすら笋を煮た。
「これを食べたら、きっとお腹の子もすくすく成长するよ」
私が太鼓判を押すと、娘は自分のお腹を爱しそうに抚でた。二度流产を経験した彼女にとって、出产は长年の悲愿。今は亡き义父を思い出しながら煮物を出すと、娘は懐かしそうに口元をほころばせた。
あのときの料理が効いたのだろうか。娘は流产もせず、元気な女の子を出产した。
かぐや姫が登场する平安时代、女性は髪が长いほど美人とされていたそうな。赤ちゃんは漆黒のふさふさとした髪で生まれてきた。これも笋のお阴というべきか。
あれから五年。来春小学校に上がる孙娘も、笋が大好き。母から娘へ、我が家の味は続いていくのである。

INFORMATION

第12回 一般の部(エッセー)优秀赏
「笋は我が家の妙薬」
久保 奈緒 くぼ なお さん(和歌山県?62歳)
※年齢は応募时

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