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-よみもの-
第11回 一般の部(エッセー)优秀赏
スカスカ冷蔵库は『どこでもドア』
我が家の冷蔵库はいつも割とスカスカだ。数日分の献立を考え、必要な食材だけを买う。库内がスカスカになるのは、食材を计画的に使い切れている証拠なので、隙间が増えてくるとほっとする。お金の无駄も食品ロスもない。
でもスカスカになったと思っても、库内の奥、そこかしこを阵取っている食材が几つかある。主人の実家、福冈県八女市に住むお义母さんが、东京の我が家に送ってきてくれる食材だ。
自家製の麦味噌に、柚子胡椒。亲戚が作ったもち米や、近所の农家からもらったイチゴで作ったジャム。早起きして山から掘り出し、汤がいてくれた笋。他にも、大豆から挽いたという、香り豊かなきなこや、前に东京に来た时に持ってきてくれたすりごま。我が家の子供达が帰省するのに合わせて、一绪に手作りしてくれた饼も冷冻してある。
细身で长身ながら百人力の、いわゆる「农家のお母さん」といった感じの义母が送ってくれるあれこれからは、昔ながらの暮らしの知恵や雑味のない产地直送の素材の美味しさ、そして子供达への爱情も伝わってくる。主人の言叶を借りるなら「东京に住んでいるのに、あちこちから実家の食材が出てきて、八女にいるみたいだね」。そう、我が家の冷蔵库は、开けた途端、福冈?八女にワープできる「どこでもドア」のような存在なのだ。
そんなどこでもドアから取り出したもち米を、今朝は朝イチで炊饭器に仕掛けておいた。朝9时、子供达を送り出してまもなく、むわぁ~んとした蒸気とおこわのいい香りが、台所中に広がった。もちもち、つやつや。少し黄みがかったおこわは、そのまま食べても美味しい。
「よっこいしょ」とお釜を调理台に移し、麺棒でおこわを半杀しにする。次いで、以前お义母さんが作っていたのを思い出しながら、手を水でしっかり濡らし、手のひらに乗せた半杀しのおこわに、予め直径2センチ弱に丸めておいたあんこを乗せ、包み込んでいく。仕上げはきな粉やすりごまをまぶして出来上がり!
出勤前の主人が「何作ってるの?え!?おはぎ?顽张るね~。八女にいるみたいじゃん&丑别濒濒颈辫;」と嬉しそう。
初めてのおはぎにしては上出来。全部で15个ほど作りおやつに出すと、子供4人も「おいしい~」とパクパクほおばってくれた。
2020年现在、どこでもドアはまだないけれど、我が家の冷蔵库の扉を开けたら???ほら!そこはもうばぁばの家に繋がっている。
INFORMATION
「スカスカ冷蔵库は『どこでもドア』」
中島 藍 なかしま あい さん(愛知県?41歳)
※年齢は応募时
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