Readings
-よみもの-
第11回 一般の部(エッセー)优秀赏
础君のお弁当
生まれ育った町は、豊かな自然と史跡に囲まれていた。
小学校のクラスメートは、しょっちゅう同じ服を着ている子もいれば、当时憧れだった飞行机での家族旅行を作文に书く子もいたりと、家庭环境は様々だった。础君は妹达の面倒をよく见る优しい男の子で、学校から2办尘ほどある小さな平屋建てに住んでいた。
4年生の一学期のことだった。その日は给食がなく、各自弁当を持ってくるようにとお知らせのプリントが配られていた。弁当を学校で食べるのは远足が雨で中止になった时ぐらいだ。调理员さん达が作ってくれる温かい给食も美味しいが、母亲の作る弁当もこの上なく嬉しく、いつにも増して昼食が待ち远しかった。
2时间目が终わったあとの中间休みの时间に弁当の话になった。
「えーっ、今日弁当なの?俺持ってきてない」と础君が困ったように言った。
「プリント出ていたよ」
「お母さんに见せてないの?」
教室がざわめいた。しかし、忘れ物が多くおっちょこちょいでよく先生から叱られている础君ならあり得ることだ。それにしても昼食がないことは子供にとって一大事である。空腹のまま午后の授业を受けることは辛すぎる。「俺、家に帰って持ってくる」础君は慌てて教室を飞び出していった。のんびりした时代だった。3时间目に础君の姿が见えないことを心配した担任だったが、子供达から理由を闻くとそのまま授业を进めた。3时间目が终わっても、4时间目が始まっても础君は戻ってこなかった。班ごとに机を寄せてお昼を食べる準备をしていると、教室の后ろのドアがガラガラと开いた。皆が振り返る。础君がハーハーと息を切らせ入ってきた。「どうしたの。遅かったね」「弁当がなかったから、自分で作ってきた」「えーっ」クラスメートの视线が一斉に注がれる中、础君は长方形のふたを开けた。グリーンのレタス、ピンク色のハム、白いご饭。「わぁー、おいしそう」「すごい」歓声が上がった。皆、唐扬げや卵焼き等、母亲が手をかけて作ったお弁当だったが、础君の春色弁当はひときわ目をひいた。家で料理の手伝いすらしない私には、レタスをちぎりハムを半月に切った彼がお兄さんのように感じられた。断りなく家に帰った础君を先生は叱りもせず、よく作ってきたねと褒めていた。「うまい、うまい!」础君はご饭を頬张った。クラスの歓声という极上のドレッシングがかかったレタスやハムが、この上なくご驰走に见えた。中学生になった础君は部活にも入らず、教室にいないことが多かった。その后の进路はわからない。昼食はコンビニで用意できる时代になった。季节ごとに、暖かいものや冷たいものも食べられるようになった。いろいろな弁当が并び、买い弁という言叶も一般的になってきた。どれもとても美味しそうだ。しかし、家で作る弁当には买い弁には出せない美味しさがある。子供の弁当を作っていると、ふと础君のことを思い出すことがある。当时はただ感心するばかりだったが、母亲となった今は、10歳の男の子が一生悬命作り学校に戻ってきたことを健気に思う。础君、元気かな。あの弁当は本当に最高だったよ。
「俺、家に帰って持ってくる」
础君は慌てて教室を飞び出していった。
のんびりした时代だった。3时间目に础君の姿が见えないことを心配した担任だったが、子供达から理由を闻くとそのまま授业を进めた。3时间目が终わっても、4时间目が始まっても础君は戻ってこなかった。
班ごとに机を寄せてお昼を食べる準备をしていると、教室の后ろのドアがガラガラと开いた。皆が振り返る。础君がハーハーと息を切らせ入ってきた。
「どうしたの。遅かったね」
「弁当がなかったから、自分で作ってきた」
「えーっ」
クラスメートの视线が一斉に注がれる中、础君は长方形のふたを开けた。
グリーンのレタス、ピンク色のハム、白いご饭。
「わぁー、おいしそう」
「すごい」
歓声が上がった。
皆、唐扬げや卵焼き等、母亲が手をかけて作ったお弁当だったが、础君の春色弁当はひときわ目をひいた。家で料理の手伝いすらしない私には、レタスをちぎりハムを半月に切った彼がお兄さんのように感じられた。断りなく家に帰った础君を先生は叱りもせず、よく作ってきたねと褒めていた。「うまい、うまい!」础君はご饭を頬张った。クラスの歓声という极上のドレッシングがかかったレタスやハムが、この上なくご驰走に见えた。
中学生になった础君は部活にも入らず、教室にいないことが多かった。その后の进路はわからない。
昼食はコンビニで用意できる时代になった。季节ごとに、暖かいものや冷たいものも食べられるようになった。いろいろな弁当が并び、买い弁という言叶も一般的になってきた。どれもとても美味しそうだ。しかし、家で作る弁当には买い弁には出せない美味しさがある。
子供の弁当を作っていると、ふと础君のことを思い出すことがある。当时はただ感心するばかりだったが、母亲となった今は、10歳の男の子が一生悬命作り学校に戻ってきたことを健気に思う。础君、元気かな。あの弁当は本当に最高だったよ。
INFORMATION
「础君のお弁当」
藤井 知子 ふじい ともこ さん(神奈川県?51歳)
※年齢は応募时
他の作品を読む
これも好きかも
