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-よみもの-

第8回 一般の部(エッセー)优秀赏

赘沢な西瓜

私の子どもの顷の夏休みは、暑さ対策に昼寝をさせられたものだ。昼寝から目覚めると枕が汗でぐっしょり濡れていた。クーラーどころか扇风机でさえ赘沢品のあの顷、凉しくするためにやることといえば、戸を开け放ち风通しをよくすることぐらいしかなかった。起き抜けのぼんやりした头に

「カナカナ カナカナ」

と里山から凉しげな音が响く。今日もようやく暑い一日をしのぎ、夕方を迎えることができたかとホッとする。夕方になると原付自転车のポコポコという音がして、父が会社から帰ってくる。自転车に小さなモーターを付けただけの、バイクの先祖みたいな乗り物だが、当时としては庶民の贵重な足となって活跃していた。父は会社から帰るとその足で家から五十メートル程离れた所にある井戸に行く。涌き水のあふれるひんやりと冷たい井戸水の中に、西瓜やトマトが浮かんでいる。父が早朝会社に行く前に、食べ顷のものを畑から採ってきたものだ。井戸から引き上げた西瓜を囲んで、私たち叁人兄弟は今や遅しと待ち构える。まな板の上に置いた西瓜を父はすぐには切らない。おもむろに指で弾くと、ビンビンとたっぷり甘味を含んだ豊润な音がする。父は満足気に頷いておもむろに包丁を手に取る。顽固一彻で怒る事はあってもやさしい言叶などかける事はなかったが、なぜか西瓜だけはいつも父が切った。叁人の子どもが期待を込めて见つめる中、仪式のような西瓜切りを楽しんでいたのだろうか。

新鲜で水分をたっぷり含んだ西瓜は包丁を当てるかあてないうちに、ビリリッと音がして一瞬のうちに弾けるように割れた。瑞々しい真っ赤な果肉が夸らしげに现れる。

「今日のはうまいぞ」

さっと手が伸び、夫々が一番おいしいと狙っていた一切れを持って縁侧に阵取る。がぶっとかぶりつくと爽快な冷たさが、甘さが口から体中に広がる。兄弟そろってものも言わずにかぶりつく。庭に种をプーッと吹き散らしながら、ほっぺたをべたべたにして梦中でむさぼった。もう一切れ、もう一切れと食べに食べぱんぱんになったお腹をかかえ、ため息が出ても叁人兄弟の竞争は続いた。

スーパーで売っているパック売りの西瓜を买う気にならないのは、ビリリッというおいしいサインを闻き逃すまいと、固唾をのんで西瓜を见つめたあの紧张感を夺われた寂しさであろうか。

父が丹精込めて育て、一番おいしい时に収穫し、涌き水で冷やし、家族そろってかぶりついたあの味が忘れられない。バスも通らない世间から忘れられたような山あいの暮らしに、アイスクリームもかき氷も縁がなかったが、西瓜があれば私は幸せだった。夏になると、子供达に西瓜を食べさせることでしか爱情を现すことができなかった、不器用な父を想う。

INFORMATION

第8回 一般の部(エッセー)优秀赏
「赘沢な西瓜」
菱川 町子 ひしかわ まちこ さん(愛知県?72歳)
※年齢は応募时

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